第七十八話「―式中のふた騒動!?前―」

 邸を出た俺達は渋滞に巻き込まれたものの式開始30分前に教会に到着した。いちおう
15分前にまでに受付を済ませてほしいと書いてあったからギリギリだ。
 車から降りた俺はホッと一息吐いてから式場となる教会を見上げた。
「ほ〜。これが教会か。意外とこぢんまりとしてるんだな。って、神社とかもかわんねぇ
か。あっちは社務所とか色々くっついてるからデカイんだろうし」
「何をブツブツと言っているの。早く受付を済ませた方が良くはない?」
「だな。受付は……ああ、あそこか」
 教会の横にくっつく形で建物があった。透明ガラスの自動ドアの奥にはホテルフロント
みたいなものと小さな即席受付、そして見知った4人が見える。ハルと晴香の両親達だ。
―― そういや、おじさん達にこいつの事はどうやって説明すっかな。
 俺は服の皺などをチェックしてる棗を見た。
 もしかしたらハルや晴香から何かしら聞いているかもしれない。いや、俺の状況が状況
だけに話していない可能性もある。
 正直に話してあの4人がどう反応するのか頭の中でシミュレートしてみた。
 一、驚くも単にへぇ〜という感じ。
 あの4人の性格を考えるとこれが最有力候補だった。過去を思い返してもあの4人が驚
いている顔は見たことがない。
 二、いきなりブチ切れる
 一からの連鎖反応としてこれが頭に浮かんだ。4人は俺やハル、晴香を非常に大切にし
ている。昔、迷子になったときは4人がかりで3時間にわたるお説教を受けた。
 誘拐じみた方法で俺をあの邸に連れて行った事を知れば激昂した4人が棗に襲いかかる
可能性がある。
 もしそうなればメイド女による無力化が実行されるだろう。
 そうなると警察は法光院の権力で来ないだろうが面倒事は大きくなって結婚中止、ハル
達の幸せをぶち壊すことになりかねない。
―― ま、なるようになるか。4人がキレそうな部分を省けば問題ないだろ
 深く考えたって仕方がないと俺は当たって砕けろ精神で受付に向かう。自動扉を抜けた
所で4人が気付いた。
「お、あっくんじゃな〜い!」
 近づいてくるや強烈な抱擁で迎えてくれたのは晴香の母親である夏子さんだ。今年で4
2のはずだが見た目は20代という童顔の持ち主。髪も短いので尚更幼く見える。
 そして、晴香の抱きつき癖の原因であった。
「おっす、久しぶり!いきなり姿消したって言うからちびっとは心配してたんだぜぇ」
 続けて話しかけてきたのは晴香の親父さんで名前は拓さんという。パンチパーマで外見
はそっち系かと思わせる容貌だが、実際はその容貌に反比例していい人だ。
「おい、ほれみろ。あっくんが来てるってんだ」
「お〜? ……おひたし」
 拓さんに小突かれてハルのパパ・航さんが挨拶と共に右手を挙げた。ちなみに『パパ』
と呼ばないと言うまで背後に居座られてしまう。
「あ、パパさん。おひたし」
 釣られて俺は右手を挙げてしまった。それに気を良くしたのか航さんはぶんぶん頭を上
下させた。
―― 相変わらずこの人は何を考えてるかわからん。
 顔の9割が前髪で隠れているから表情もほとんどわからない。唯一見える口元はいつも
緩んでるので本当に笑っているかも不明。謎というのが一番似合う人だろう。
「はいはい、3人とも離れて。積もる話しは式の後にしましょ。彩樹君、こんにちは。お
元気そうで何よりですね」
 最後に群がってきた3人を後ろにどかしてハルの母親である莉愛さんが前に出てきた。
おっとりしてるが押しの強い人だ。4人のまとめ役でもある。
「そっちも変わりないようで。今日は二人の結婚おめでとうございます」
「ありがとうございます。……何だか逞しくなった感じがしますね。うふふ。その理由は
隣の人かしら?」
 莉愛さんの視線が俺の隣―棗―へと向けられる。
「初めまして。法光院棗と申します。いずれは彩樹の妻になる女ですのであなた方とは末
永いお付き合いになるかと。こちらご祝儀です」
 余計なおまけをつけた自己紹介のあと棗は鞄から取りだしたご祝儀袋を莉愛に手渡した。
―― 札束ギッシリのジュラルミンケースかと心配だったが思い過ごしか。
 手渡されたご祝儀袋は何の変哲もない市販されているものだ。厚さもない。金持ちの常
識が発動されなかった事に俺はホッと胸をなで下ろした。
「これはこれはご丁寧に。あら、法光院といえばあの子と同じ名字ですね。ご家族かしら?」
「え?」
 莉愛さんの視線の先。白のソファに座っていたのは恵だった。膝の上に頬杖をついたま
まぼんやりと天井を見上げている。
「ええ、こいつの妹です。ハルと晴香とも顔見知りですよ」
「あの子については二人から聞いて存じてます。色々とお世話になったとか。あの子、何
かを思い詰めているみたいね。話している時は笑顔を見せてくれたのだけど……何だか心
配で」
「そうですね。……棗、ちっと4人の相手を頼む」
 俺は軽く棗の肩を叩いた。
「彩樹?」
「恵のヤツと話ししてくる。ちょっと聞きたい事もあるしな」
「……任せます」
「任された。んじゃ、しっかりと4人の相手頼むな。え〜と、そう言うわけで何か聞きそ
うな顔をしていますが、それについてはこいつから聞いてくださいっと」
 興味津々といった表情の4人に棗を押し付けると、俺は未だにボーっとしている恵の隣
に腰掛けた。
「……お主か」
 チラッと俺を見て恵はそう呟く。いや、それだけしか口にしなかった。
―― もしかして俺って嫌われたのか?
 ここ最近は引っ付いてもこない、話しかけてもこない、こっちから話しかけても無反応
か適当な相づちひとつ。以前と比べたら接し方が雲泥の差だ。ハッキリいって俺を避けて
いるしか思えない。今日も一緒に行こうと声をかけてあったのだが結果はこの通りだった。
―― どうする? ここは直球でいくか? それとも変化球で様子をみながらか?
 直球で攻めてハッキリ嫌いだと言われるとへこみそうだ。かといって変化球で望む答え
を得られるとは思えない。
 早期決着か長期戦か。2者択一。
―― え、選びにきぃ〜。
 いつもなら即座に早期決着を選んでいる所だが今日はハル達の結婚を祝福する役目があ
るんだ。へこんで出席はしたくない。
―― だからって恵とこのままってのもな〜。うあ〜悩む。
 なんて悩んでいたら音もなく恵は立ち上がってスタスタ歩き出した。
「お、おい。どこ行くんだよ!」
 俺は逃がすまいと恵の腕を掴む。
「離せ、トイレじゃ。まったく、乙女にそのような事を口にさせるでない」
「あ、わりぃ。ご、ごゆっくり〜」
 腕から手を離した俺は恵の姿が見えなくなるまで失敗を笑ってごまかす。見えなくなる
とすぐさまその場で頭を抱えた、
―― 間違いなく好感度ダウンだ。しかも話しが進まなかったじゃねぇか!
 自分の馬鹿さ加減に少しばかりへこむ。と、恵の歩き去った方を見てあることに気付い
た。
「そういや何で外に。トイレは逆方向だっていうのに……あっ」
 ようやくそこで俺は恵に逃げられたのだと理解した。慌てて外に出るも恵の姿はどこに
もない。完全にしてやられた。
「お子様の癖に頭良すぎだってんだっ。いや、俺が騙されやすいのか? ああ、くそっ!」
 それから式の開始時間まで恵を探し回ったが結局見つけることはできなかった。

 開始時間になるとスタッフの案内で教会へと移動した。バージンロードを挟んだ向かい
に恵がいることを確認しつつ席に腰掛けた所で棗が疲れのこもったため息を漏らす。
「あの4人の相手はさすがに疲れたか?」
「ええ。まるで子供みたいな人達ね。私の邸へ来てから今日までの彩樹はどうだったとか、
私に対しての態度とか、今後の事とか矢継ぎ早に根ほり葉ほり訊かれました」
「で、答えたのか?」
「もちろんです。全ての問いに詳細に答えました。4人ともそれはそれは喜び、興奮して
たわ。疲れそうですがあの人達とは仲良くできそうよ」
 ひと仕事終えて満足といった顔の棗を見て俺は両手で頭を抱えた。
―― 間違いない。後であの4人はそのネタを使って俺をからかう!
 恐る恐る俺は4人が座っている方を見ると、まるで待っていたとばかりにこちらを見て
いた4人が同時にニヤリと笑った。
 予感的中。逃亡不可能。蛇に睨まれたカエル。ヒョウに標的とされた子牛な状況にサメ
ザメと心の涙を流した所で教会内にパイプオルガンが曲を奏で始めた。続けて曲にのって
シスター達が歌い始める。
「どうやらあの二人の入場のようね」
「だな」
 気持ちを切り替えて曲に負けないほどの拍手をしながら俺達は入り口へと顔を向ける。
ゆっくりと扉が開いて腕を組んだ二人が入っては……こなかった。
 いや、正確には入ってきたんだが晴香だけだった。ハルの姿が見えない。入場といえば
先に新郎が中にいて、新婦が父親と入場という形か新郎新婦一緒の入場のはずだ。
 しかし、ハルは教会内にはいないので前者は除外されて後者のはずだった。
―― まさかハルが急病とかか?
 不安になって事実を問いただそうと俺が立ち上がるのと同時に晴香の体が持ち上がって
ソレが現れた。
 足。白のズボンを掃いた足だった。
―― はい? 何でドレスの下からズボン?
 目の前で展開されたものがあまりに非現実的で頭が理解できなかった。
 俺が理解できないまま状況は進む。晴香の体はどんどん持ち上がり、ついには2メート
ルを超える巨人となって教会内の全員を驚かせた。
「お〜みんなが小さく見えるじゃん。うっわ〜、みんな目を丸くしてるって。ほら、ハル
も見て……って、見えるわけないよね」
 巨人・晴香は俺達を見下ろしながらケラケラと笑った。
―― あ〜そうかそうか。そういうことですか。
 状況を完全に理解した俺は立ち上がって巨人・晴香の前に立った。そして、徐に純白の
ウェディングドレスのスカートをまくり上げる。
「や」
 やはりハルがいた。俺の顔を見るやさっきの航さんみたいに右手を『しゅたっ』という
擬音が相応しい勢いで上げてみせる。プツン、と俺の頭の中で何かがキレる音が確かに聞
こえた。
―― このっ。
 俺は右の拳に息を吐きかけてから、
「バカップルがぁ!」
 渾身の力でハルの頭に拳を振り下ろした。鈍い音と共にハルの頭が勢いよく下を向く。
一撃が頭を揺さぶったせいかハルは右へ左へとよろけた。とりあえず倒れられても困るの
で支えてやる。
「あ〜怖かった。コラ、あ〜ちゃん! 何するのよ!」
「そりゃこっちの台詞だ! 結婚式に何やってるんだ!」
「何やってるって、肩車してもらってるんだけど? 結婚前の最後の共同作業ってヤツ?」
「だ〜〜か〜〜ら! 何で結婚式の入場で肩車なんだ?! 普通に腕組んで入ってくりゃ
いいだろうが! それが普通だろ? 常識だろ? 一般的だろ?! 何でそれができねえ
んだっての!」
 俺は矢継ぎ早に一息でまくし立てた。おかげで言い終えた後はしばらくハァハァしか言
えなくなる。
「ん〜。普通って何かヤなんだよねぇ。ウチらの両親の結婚式知っちゃってるとなおさら
さ。負けじと突拍子もないことしたくなっちゃうわけよ」
「……あの人達の結婚式?」
 後ろを振り返って今回の元凶を見ると、4人は一寸の乱れもなく同時に親指を立てた。
任せろなのか、当然といいたいのか。俺には意味がわからない。
 ただ、あの人達の結婚式ならハル達を上回る非常識なものだったに違いない。
「ちなみに、どんな結婚式だったんだ?」
 聞くのは少し怖かったが俺は知る勇気を振り絞って問いかけた。
「んとね、ウチのは教会にサイドカー付のバイクで扉を突き破って入場してた」
「オレの両親の場合は先に母さんが教会内にいて、ステンドグラスを突き破った父さんが
婚姻届にサインしてから母さんを連れて出ていった」
「……前者はまだ式になってたかもしれねえけど」
 俺は再度振り返って航さんと莉愛さん達を指差した。
「莉愛さん達のは結婚式にもなってないじゃないですか! ある意味誘拐!? 教会でや
る必要もなし!?ア ホじゃないですか?! いえ、もう言わせてもらいます。貴方達は
アホです!」
「あら、阿呆で何が悪いのかしら?」
 莉愛さんはほがらかな笑顔を一変させて真面目な表情で言う。
「え、いや、だって来てくれた人達に失礼というか、そっちの場合は器物破損までして迷
惑かけてますし……」
 まさか真顔で言い返されるとは思わなかった俺はしどろもどろになりながら答える。答
えを聞いた莉愛さんは再びほがらかな笑顔を浮かべた。
「その辺はきちんと教会の許可は取ってましたよ。もちろん式の料金に修繕費も追加して
ありましたしね。まあ、両親や親族達はさっきの彩樹さんのように目を丸くしてましたけ
ど。今となっては良い思い出よ」
 言ってから莉愛さんは上品に声をだして笑った。
 彼女に続いて、
「あたしらの時も驚いてたっけ。式と披露宴が終わった後で顔を真っ赤にしたお父ちゃん
が部屋に怒鳴り込んできた時はやっぱ来たかぁって笑ったっけ。ね、あんた?」
「おうよ。んで、俺様と親父殿は拳と拳の語り合いが始まったってわけだ。くぅ、今でも
あの時の痛みを思い出すと武者震いがするぜ」
 本郷夫妻があっはっはと大声で笑い出し、
「こっちの時は何であんな恥をさらしたんだって泣かれた。だから言ってあげた。大成功
と。もちろんVサインも忘れずに」
 航さんはくっしっしと小さな声で笑った。
「……彩樹さん、結婚式って何だと思います?」
「え。そ、そりゃ、みんなの前で永遠の愛を誓うんじゃないですか?」
 笑う4人に呆気にとられていた俺はハッと我に返って咄嗟に思いついた事を答えた。
「そうですね。同時に人生の中でよく思い出す思い出のひとつです。その思い出をより思
い出深いものにしようと考えて実行することは阿呆な事なのですか? わたくし達の結婚
をいつまでも覚えてもらえるよう常識に外れた事をしたわたくし達は阿呆でしょうか?」
「それは……」
 俺はそれ以上の言葉を口にすることはできなかった。
 否定できない。莉愛さんの言うことはある意味正しいと思う。結婚という一生に一度の
晴れ舞台。その晴れ舞台を多くの人に覚えていてもらいたい。これに同意見の人は多いは
ずだ。だからって常識はずれの突拍子もない式をするのはどうかと思う。さっきも口に出
して言ったが祝ってくれる人に失礼だ。それに笑いのタネにされて恥ずかしい思いを何度
も味わうことになりかねない。
 少し頭を整理してからその事を伝えると、
「彩樹さん。あくまで式の主役は新郎新婦の二人であって参列者や両親ではありません。
そんな他人を気にして自分達が楽しいと思えない式なんてやるだけ無駄です。そもそも祝
ってくれるのでしたら、どんな式であっても祝ってくれるものではないかしら? もし祝
ってくれないのだとしたら、それは祝ってあげるという何とも不愉快な思考の持ち主とし
か言いようがありませんね。そもそも常識など大勢の意見なだけであって必ずしも正しい
とは――」
「莉愛ストップ」
 お説教モードに入った莉愛さんの口を航さんが自らの口で塞いで黙らせた。おお〜とい
う声が参列者から口々に飛び交う。
―― いや、何で手ではなく口なんですか
 と心の中でツッコミを入れつつ俺は次の展開を待つ。と、叩く程の勢いで肩に手を置か
れた。手の主は拓さんだった。
「ま、ようは莉愛っちが言いたいのはこういう事だ。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら
踊らにゃ損々ってな」
 黙った莉愛さんに代わって理解しやすい説明をしてくれた拓さんは俺の肩をバシバシ叩
きながら豪快に笑った。
―― ま、確かにそうかもな。
 莉愛さんの言うとおり、式の主役は新郎新婦だ。その主役が式で何をしようが構わない
かもしれない。
 むしろこんな非常識な式を体験できてラッキーだと思った方が勝ちではないか。
―― 考えてみりゃ今後は非常識との付き合いが多くなりそうだし、この程度の非常識で
いちいちキレてたら年がら年中キレなくちゃならねえしな。
 そう思いながら恵を見て、次いで棗の方へ顔を向けると……何故か棗のヤツが険しい顔
で俺を睨んでいた。明らかに不機嫌ですと顔が物語っている。
「も、もしもし? 何故にそのような顔で俺を見ていらっしゃるのでしょうか?」
 恐る恐る問いかけると背中をつつかれた。振り返るといかにも大笑いするのをこらえて
いますという顔の夏子さんが俺の左手を指差して、
「あのさ〜あっくん。さっきからその手は何をめくり上げてるのかな?」
「……」
 状況把握。左手はめくり上げたウェディングドレスのスカートを支えていた。
「で、あっくんにはスカートの中にハル君以外の何が見えるのかなぁ〜?」
「……」
 更に状況理解。わかりました。自分が悪いということをとてもよく理解しました。
 そう、中にハルがいるとわかってめくりあげたスカート部分。確かに中にはハルがいた。
しかし、同時に視界には晴香の生足と白いレース生地の何かが見えてしまっているわけで。
「あ〜ちゃんのエッチ」
 一寸の恥じらいを感じさせず、むしろ喜びながら晴香が額に軽いデコピンを打ち込んで
くる。それが棗を動かすスイッチとなった。素早く立ち上がった棗の手が目にも留まらぬ
速さで俺の耳を掴む。そのまま棗は歩き出した。
「いててててててて! 痛いって! 耳が千切れるって! 離せ! いえ、離してくださ
い! お願いだから!」
 結果、俺は激痛に苦しみながら引きずられるハメとなる。数秒の間を置いて教会内から
どっと笑い声が上がった。
「黙りなさい! 式の邪魔をして更に新婦の、その、もう! とにかく彩樹が一番非常識
な行動をしたと理解なさい!」
「理解した! 海よりもふか〜く理解したから手を離せって!マ ジで耳がぁ〜!」
 必死に懇願するも棗には届かず。耳を引っ張られたまま席に連れ戻される。俺に出来た
事は少しでも痛みを減らそうと棗の腕を掴んで引き寄せる事だけ。連れ戻されるまで間に
味わった涙も出そうな痛みと耳が千切れるかもという恐怖。某アニメのガキ大将が泣いて
謝る理由がよくわかった。

 ちなみにその様子が写真やビデオに収められたのは言うまでもない。

 それは今後、このネタで芦原・本郷両家の連中にからかわれ続ける事が確約される事が
決定されたと同義であった。


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